怪我や病気の人をケアしたいという志を持ち、晴れて看護師になったものの、現実は大変で辛いことが多いと感じている人も多いのではないでしょうか。いつも冷静な判断が必要で、ミスは許されない看護師という仕事を辞めたいと考えてしまうこともあるでしょう。
それでも看護師の仕事自体を辞めるのは、その前にできることをやってみたあとの最終手段です。ここでは看護師として働く人の多くが感じる辛いことと、看護師を辞める前にできることをご紹介します。
看護師が辛いと感じるのはこんなとき
看護業務だけでなく、人の命の誕生や終わりと向き合う機会もある看護師の仕事。どんな仕事も辛いことがない仕事などありませんが、看護師の仕事は通常よりも重い重圧がのしかかります。どんなときに辛いと感じることが多いのでしょうか?
業務が多すぎる
人手不足で1人当たりの業務が多い職場だと、それをこなすのに精一杯になりがちです。自分が目指していた理想の看護ではなく、流れ作業のような仕事をしていることに嫌気がさす方も多いもの。忙しいと心もスレてしまいがちです。残業代や深夜手当、休日手当などがしっかりと出ているかもポイントです。
人間関係が悪い
女性が多い看護師の現場は、職場によっては人間関係が難しいところもあります。女性が多いからではなく、男性が少ないという男女の配分が偏るとどうしてもひずみが生まれてしまいます。人間関係はどこに行っても悩みは0にはなりませんが、パワハラやマタハラなど明らかに度を超えている場合もあるので要注意です。
責任やプレッシャーが重い
自分のミスが患者の命に関わることがある看護師の仕事。勤務中は絶対にミスしないという冷静さと技量を兼ね備えなければなりません。特に新人のころは一つ一つの対応に慣れるまで時間もかかります。ある程度経験を積んだ人でも、ミスできないというプレッシャーは精神的にストレスになりやすいもの。自分でうまくストレスを発散できるようコントローも必要です。
夜勤が体力的に厳しい
24時間稼働している病院での勤務では、夜勤は避けられません。できればみんなやらなくていいのならやりたくないものです。患者が眠っている時間なので仕事自体は少ないかもしれませんが、緊急時の対応や夜働くことで体が受ける疲れなど、月に数回であってもしんどいもの。夜勤のための体内リズムを整えることも仕事のひとつというのが、一般的な仕事と異なります。
看護師を辞める前にできること
せっかく取った資格を考えると、看護師自体を辞めるのはもったいないもの。看護師自体を辞めるという選択肢は最後まで取っておいて、その前にできることがないか考えてみましょう。環境が変わればガラッと働きやすくなる場合もあります。
辛いということを信頼のできる先輩看護師に伝えてみる
職場に信頼できる先輩はいますか?自分が辛いと感じていることを聞いてもらうだけでも、とてもスッキリするものです。同僚と話すとどうしても愚痴大会になってしまいがち。どのようにすればいい方向に向かえるかを建設的に話せる先輩と話すのがおすすめです。もしかするとその先輩も自分と同じような経験をしているかもしれません。
転職を考えていると上司に伝える
信頼できる先輩がいない場合は上司に相談してみましょう。人手不足が叫ばれる昨今、現場の看護師に辞められるのはやはり痛手です。何が辛いのかを正直に伝え、転職を考えていると伝えれば、深刻さも伝わるはず。100%ではありませんが、改善される可能性もあります。ただし、これを伝えるのは今の職場を辞めてもいい決断できてからにしましょう。万が一そのあとの関係がギクシャクするようなら、思い切って転職できるようにある程度覚悟を決めておきましょう。
転職活動をする
誰かに相談することができない場合は、水面下で転職活動を開始しましょう。自分が市場でどれほど求められているのかを知る機会でもあります。いつでも辞めてやる!と思えると気持ちが安定するという効果もあります。今の仕事を続けながらの転職活動は思っているよりもハードなので、自分1人で動くよりも無料の転職サイトを活用した方が賢明です。コンサルタントが自分に変わって自分に合う確率の高い職場を探してくれます。ただし、コンサルタントとの相性もあるので、1つではなく複数の転職サイトに登録しておくことをおすすめします。
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大変で辛い仕事であっても、患者が回復していく姿を見たり感謝されたりすれば、その辛さがスッと消化されて、また頑張ろうと思える人も多いでしょう。それでも自分の人生が一番大切です。一度しかない人生、辛いしんどいと思って過ごすほど時間はありません。自分が生き生きと働ける職場は必ずあるものです。転職することは決してマイナスではありません。看護師を辞めてしまうなら、その前に転職してみる方法もあります。努力して取った素晴らしい資格を最大限生かしてください。
writer:stcii