結婚を機に退職する人ってどの位いる?退職理由「結婚予定」の正しい伝え方

結婚を機に、今まで続けてきた仕事を辞めたい。退職したい。と考える女性も多いのではないでしょうか。
女性の中には退職理由「結婚予定」というのに憧れている方もいるかもしれません。

退職理由が結婚や結婚予定の場合、「退職を伝えるタイミングが分からない」「どのように伝えれば良いか分からない」と思う方もいるでしょう。

そこで今回は、働く女性なら多くの方が通る道であろう退職理由「結婚予定」に関するお役立ち情報を解説します。


これから結婚を機に退職を考えている方や、今後その予定がある方は是非参考にしてみて下さいね。



退職までの流れ


一般的な退職の流れは以下のようになっています。

1ヶ月~1ヶ月半前
直属の上司に退職の意思を伝える
 ↓
2週間~1ヶ月前
退職届を出す
 ↓
各種手続きを行う
引継ぎを行う
 ↓
退職


退職する際には、引継ぎや退職手続きが必要となるためある程度の期間が必要となります。

そのため、会社や上司・同僚・部下などに迷惑をかけず、自分もスムーズに次の仕事へ移行できるようしっかりと退職の流れを把握し準備して進めるようにしましょう。

退職まではおおよそ1ヶ月~1ヶ月半見ておいた方が良いでしょう。

退職理由「結婚予定」は円満退社がしやすい

現職を辞める時は、できるだけ企業側と揉め事を起こさないようにしたいという方が圧倒的に多いですよね。
つまり仕事を辞めるときは、皆「円満退社」を望んでいます。

円満退社ができるか否かというのは、退職理由が大きなカギを握ります。
円満退社につながりやすい退職理由は主に下記になります。


・自身のキャリアアップのため
・異なる業種、職種へのチャレンジのため
・親の介護や家業を継ぐなど、家族を守るため
・病気による健康状態悪化のため
・結婚予定


円満退社につながりやすい退職理由は複数ありますが、そのうちの1つに「結婚予定」があります。
退職理由の結婚予定についてですが、特に将来的に出産を控える女性が使いやすい理由といえるでしょう。

退職の理由が自身の結婚であれば、普段仕事に厳しい上司でも首を縦に振らざるをえません。
また、同じ職場の人たちも結婚予定と聞けば祝福してくれますので、職場の人間関係が良好な場合はなおさら円満退社につながりやすいと言えます。



実際に「結婚」を機に退職する人はどれ位いるの?

円満退社となる「結婚予定」ですが、実際にはどれ位いるのでしょうか?

現在は、共働き夫婦も増えいている事から、結婚を気に仕事を辞めるという女性は減っています。

実際に、厚生労働省が発表した令和4年雇用動向調査結果の概況によると、結婚を理由に退職する女性の割合は1.3%と低い結果でした。


【年齢別にみると】
・25〜29歳の場合:5.1%
・30〜34歳の場合:2.6%
・35〜39歳の場合:0.7%


となっており、結婚適齢期と言われている25〜29歳は全体的に高い数値となっています。
近年では、経済不況で夫の収入だけでは難しいという方や、各企業で結婚後の女性でも働きやすい環境が整えられつつあるため、結婚を機に退職をするという女性は少なくなっている事が分かります。


一方で出産・育児を機に退職する方は以下のようになっています。
・25〜29歳の場合:3.9%
・30〜34歳の場合:5.3%
・35〜39歳の場合:4.0%


25〜29歳の女性の場合は、出産・育児で退職するよりも結婚で退職する方が多い傾向にあり、逆に30〜34歳の場合は、結婚で退社するよりも出産・育児で退職する方が多い傾向にあります。

近年は「結婚予定」を理由に退職する女性は減少傾向

前述したように、結婚を機に退職する人は全体のほんの数%という事が分かりました。
ひと昔前の女性は結婚を機に退職というのが主流でしたが、近年は結婚後も仕事を続ける意欲をみせる方が増加傾向にあります。

厚生労働省が平成14年、平成24年に行った「独身女性の結婚後の就業継続意欲の状況」では、結婚後も仕事を続けると回答した女性の割合は以下のようになっています。

結婚後も仕事を続ける予定の女性の割合
平成14年 41.8%
平成24年 44.6%

【参考】厚生労働省「21世紀成年者縦断調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/judan/seinen17/dl/gaiyou.pdf



ご覧のように「結婚後も仕事を続ける」と回答した女性は、平成14年よりも平成24年の方が多くなっています。
近年は、不景気などの影響で男性だけの収入では、結婚生活を維持できないという世帯も増加傾向にあり共働き夫婦が増えています。

そのため、現代の女性は、結婚後の仕事にも意欲をみせていると推測されています。
産休や育休を取った後に仕事に復帰する女性も多くいます。
今の女性は結婚後の選択肢も幅広いですから、未来の旦那さんともしっかりと話し合っておく事をおすすめします。

もちろん退職理由「結婚予定」に憧れている女性は、結婚を機に仕事を辞めてもまったく問題はありません。

また、退職理由「結婚予定」は転職時にも使える方法ですので、結婚生活と仕事を両立させたい方は完全に仕事を辞めるのではなく、転職という選択肢も視野に入れておきましょう。

退職理由が結婚の場合の正しい伝え方

前述したように、結婚を理由に退職する女性は、徐々に少なくなっているのが現状ですが、授かり婚であったり、転居を伴うケースがあるなどの理由から結婚を機に退職する女性は一定数います。

その場合、どのように伝えれば良いのかをご紹介していきます。



 ①結婚が決まった時点で早めに報告する
 ②相談や報告ではなく決定事項として伝える
 ③一身上の都合は避けた方が良い


結婚が決まった時点で報告する

結婚が決まり、退職の意志が固まったら、まずは早めに会社もしくは直属の上司に報告しましょう。
前述したように、今いる会社に退職の交渉や退職の旨を伝えるのは、1ヶ月~1ヶ月半前が一般的とされています。
自分が担当している仕事を引き継ぐのに1ヶ月あれば大体終える事ができるでしょう。

※注意点※
会社や上司に報告する前に、同僚や部下・もしくは直属ではない上司などに報告してしまうとトラブルになる事もありますし印象が良くありません。
直属の上司への報告が無事終わってから、同僚や部下にも退職の旨を伝えるようにしましょう。

相談や報告だけではなく決定事項として伝える

退職交渉の際には、相談や報告ではなく決定事項として伝えるようにしましょう。
相談すると、改善条件を出されたり、引き留められる可能性が高くなります。
「退職を考えています・・」などから入るのではなく、具体的な退職の時期を交え決定事項として伝えるようにしましょう。
退職を伝えた際には引き留められる事が殆どであり、上司を交え何度か話し合いが行われるといった事もあります。
引き留められるのを断るのは精神力や体力が必要となりますが、「退職の意思」をしっかり伝える事が大切です。

一身上の都合は避けた方が良い

「一身上の都合」でも決して間違いではありませんが、企業側としては明確な理由が見えないため、場合によっては「前職で何か嫌な事でもあったのかな?」と不信がられてしまいます。

また、転職活動をする際にも、「どんな理由があるのかな?」と不思議に思われたり、「前の仕事で問題でも起こしたのだろうか?」といった疑いをかけられてしまう可能性もあります。
これでは採用にも影響する事が予想されます。
「結婚に伴い退職」というのは決してネガティブな事ではないので、転職活動の際に良い印象を持ってもらうためにも「一身上の都合」は避けた方が良いでしょう。

退職理由にウソで「結婚予定」はあり?なし?

円満退社につなげるには、本心であっても会社の悪口を退職理由にするのはおすすめできません。

DODA調べによる転職(退職)理由は以下のようになっています。


転職理由ランキング(※DODA調べ)

1位:他にやりたい仕事がある
2位:会社の将来性が不安
3位:給与に不満がある
4位:残業が多い・休日が少ない


上記、転職理由ランキングの3位・4位にもある通り、転職する時にやはり「給料」「休み」は気になりますよね。
ですが、こうった内容を退職理由にするのはNG。

中々退職理由が見つからないため、中には予定がないにもかかわらず、退職理由を「結婚予定」にできないかと考える方もいます。

果たして現職の退職理由をウソの結婚予定で通して良いものなのでしょうか?

退職理由にウソで「結婚予定」はなし!

これは結論から述べると、あまり推奨できる行為ではありません。

というのも、企業によっては寿退社が決まったスタッフのために、お祝い会も兼ねたお別れ会などを開催する可能性があるからです。
旦那さんの事や挙式の日程などについて色々と質問される可能性が高いです。
一度結婚をすると報告した以上、もう後戻りはできないため、その後の状況によってはさらにウソを積み重ねていく事になります。

どうしても円満退社につなげたい場合は、先ほどもご紹介した「キャリアアップのため」「違う仕事にチャレンジしたい」「家庭の事情」などを退職理由にするようにしましょう。



結婚後に仕事に復帰する場合、履歴書の前職の退職理由は何と書く?

本当に結婚予定を理由に退職をした方の場合、数年間のブランクを経て新しい仕事に就く事もあるでしょう。
このような時に気になるのが、履歴書の退職理由の書き方です。

結婚で前職を辞めた場合は、退職理由はどのように記載すれば良いのか?
殆どの場合、退職の理由というのは「一身上の都合により退職」と記載します。

しかし、結婚が退職理由のケースでは「結婚に伴い退職」と記載するのがベストです。

「一身上の都合」でも決して間違いではありませんが、前述したように、企業側としては明確な理由が見えないため、場合によっては「前職で何か嫌な事でもあったのかな?」「前の仕事で問題でも起こしたのだろうか?」といった疑いをかけられてしまう可能性もあります。

採用にも影響する事が予想されますので、結婚退職が理由の時は「結婚に伴い退職」と記載するようにしましょう。

まとめ

今回は、円満退社につながりやすい退職理由「結婚予定」に関するお役立ち情報を解説しました。
現在バリバリの現役で働いている女性も、結婚を意識する男性が現れると、結婚後の生き方を見直す必要も出てきます。

このような時に退職理由「結婚予定」で仕事をやめても問題はありませんし、結婚後も今までと変わらず仕事を続けるのもよいでしょう。

1つ言えるのは退職理由の結婚予定は、企業側と大きく揉めるケースがほとんどありません。

そのため、将来的に今の仕事を続ける気がないという方は、素敵なパートナーを見つけた後に退職理由「結婚予定」で辞めるのは有効な方法です。

ただし、ウソの結婚予定はバレる確率が高いなど、リスクが高すぎるため、結婚を理由に退職するのは本当にその予定がある時だけにしてください。

退職理由「結婚予定」に疑問を感じている女性は、ぜひ参考にして下さい。